脊椎脊髄の疾患

腰痛へのリハビリテーション

第6回市民公開講座にて大須賀聡先生にご講演いただきました自宅で出来る腰痛への運動療法につきましてご紹介いたします。

腰痛へのリハビリテーション~自宅でできる運動療法

北海道大学病院 リハビリテーション部 大須賀 聡 先生

自宅でできる運動療法

①筋力トレーニング ②ストレッチ ③有酸素運動

*どこに力を入れているか意識して行うこと

*腰に痛みが出ない範囲で行うこと

 

筋力トレーニング

骨盤傾け体操(Hip tilt)

目的:体幹表層筋の筋力向上

●方法

①椅子に浅くこしかけ、両手を椅子に添える。

②右の骨盤に体重をのせないように体幹を左に傾ける。

③8~10秒ほどキープし、右側も同様に行う。


交差挙上運動(Arm leg cross raise)

目的:腹筋股関節周囲筋の筋力向上

●方法

①仰向けになり、両腕を上にのばす。

②右腕を後ろにのばし、左膝を持ち上げる。

③ゆっくりと開始位置に戻し、左腕・右脚も同様に行う。


交差挙上運動(Dead bug)

目的:腹筋股関節周囲筋の筋力向上

●方法

①両腕を上にのばし、股関節膝関節を90°に曲げる。

②右腕を後ろに倒し、左脚をのばす。

③腰を反らさずに、ゆっくりと戻して開始位置に戻る。


四つ這い挙上運動(Bird dog)

目的:背筋、股関節周囲筋の筋力向上

●方法

①四つ這いになり背中をまっすぐにしたまま、腕を前へ上げる。

②腕があげられれば、脚をまっすぐに持ち上げる。

③脚もあげられれば、腕と脚を同時に持ち上げる。

④それぞれ5-8秒キープする。


フォワードランジ(Forward range)

目的:体幹筋、股関周囲筋の筋力向上

●方法

①肩幅まで脚を開き一直線になるように立つ。

②右脚を大きく前に踏み出し、ゆっくりと腰を下ろす。

③頭部は水平に保ちながら元の体勢に戻る。

④最初は片手を添えながら実施する。


腹部引き込み運動(Draw-in)

目的:体幹深層筋の活性化

●方法

①上前腸骨棘の2cm内下方に指をあてる。

②仰向けとなり両膝を立てる。

③大きく息を吸って、ゆっくり吐く。

④吐き切ったところでやさしくお腹を凹ませる。

⑤呼吸を止めすに10秒保持する。


座位姿勢の確認



実際にやってみましょう

●骨盤傾け体操(Hip tilt)

●腹部引き込み運動(Draw-in)

注意点:どこに力を入れているか意識して行うこと。腰に痛みが出ない範囲で行うこと。


座位姿勢の確認



骨盤傾け体操(Hip tilt)

●方法

①椅子に浅くこしかけ、両手を椅子に添える。

②右の骨盤に体重をのせないように体幹を左に傾ける。

③8~10秒ほどキープし、右側も同様に行う。


腹部引き込み運動(座ったままver.)

●方法

上前腸骨棘の2cm内下方に指をあてる。

②仰向けとなり両膝を立てる。

③大きく息を吸って、ゆっくり吐く。

④吐き切ったところでやさしくお腹を凹ませる。

⑤呼吸を止めすに10秒保持する。


ストレッチ

体幹筋ストレッチ(Cat & CameI)

目的:腹筋背筋のストレッチ

●方法

①四つ這いをとり、膝関節は股関節の真下にくるようにする。

②背部を丸めて、10秒間ほどキープする。

③お尻を持ち上げ、顔を上げてまっすぐを見る。


体幹筋ストレッチ②(supine back rotation)

目的:腹筋背筋のストレッチ

●方法

①仰向けとなり膝関節を90°曲げる。

②膝をそろえたままゆっくり左側に倒す。

③ゆっくり開始位置にもどり、反対側も同様に行う。


有酸素運動

有酸素運動・それほど辛くない強度にて酸素を取り込みながら行う運動

●方法

●ウォーキング

●水泳

●サイクリング

  ・・など

有酸素運動は腰痛症の痛みの緩和に有効。


朝のラジオ体操がオススメ!(第1,第2でもどちらでもOK)

●毎日TVでやっているのでお手本を見ながら運動できる

●生活リズムが形成される

●朝運動することで代謝を上げる


NPO法人北海道脊椎脊髄外科研究グループ ページの先頭へ